先日、広告系のある方と話をしました。
その時の話のテーマは、Web広告の必要性について。
このままのサービス内容だと将来が不安。
なので、Web広告の可能性を模索している、ということでした。
もちろん、僕の専門分野なのでWeb広告を含むWebマーケティングの重要性や有効性について説明をしていました。
・・・しかし、途中から
広告業をしている、この方の会社が抱えている問題がWebマーケティング云々ではないところにあることに気が付きました。
この「本当の問題」に気付いたのはその方のこの一言でした。
「お客さんかからのWeb広告をしたいという注文に応えたい」
この一言に僕は違和感を感じました。
Web広告やその他のテレビやラジオ、新聞などの広告は「マーケティング」という大きなくくりの中の「枝」でしかありません。
マーケティング戦略という幹から分かれた枝葉の部分(戦術)です。
つまり、その方は、Web広告という枝(戦術)を増やしたいという思いを抱いていたわけです。
この一言は、言い方を変えると、
お客さんが欲しがっている広告メニューを準備したい。ということです。
「お客さんが欲しがっている」という部分。
ここに問題が潜んでいます。
つまり、この会社はお客さんに広告メニューを選ばせているんです。
広告のプロ、マーケティングのプロではないお客さんが、広告を選んでいるということです。
この会社の最大の問題点は、フロントである営業さんが、広告のプロフェッショナルであるにも関わらず、お客さんに戦術の選定を任せているということです。
これによって何が起きるか。
- 戦略のない戦術を打っても成果は望めないでしょう。つまり、予算を捨てるようなものです。
- 広告メニューは売れるかもしれませんが、成果が出ないので、その広告の会社の信頼は下がります。
結果、お客さんも広告の会社も共にマイナスです。
お客さん(エンドクライアント)は、そのサービスのプロであり、広告・マーケティングのプロではありません。
なので、マーケティング戦略、広告戦略はプロに任せるべきです。
広告の営業さんは広告・マーケティングのプロであり、広告メニュー(枠)を売ることが仕事ではありません。
お客さんの成果にコミットした「戦略・戦術」を売るべきです。
お互いが自分の価値、役割を理解し、成果に向けて戦略を練り、戦術を駆使する。
当たり前のことですが、この当たり前のことが出来ていなければ・・・
この先、生き残れるはずはありません。